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今まで対応してきた
生徒などのお話
『恋愛と受験』 〜今まで対応してきた生徒など〜
生徒は、「塾」に、特にボクのいる「塾」に、何を求めて来ているのだろうか。
「馬鹿なこと言っちゃいけない。
塾って、成績を伸ばすところ。そして、志望校に合格させるところでしょ?」
そう、保護者の方がお叱りになるかもしれない。
もちろん、それも大切なファクターの1つではある。
しかし、ボクは、それは子どもたちにとっては「手段」であって、それ自体が「目的」ではないと思う。確かに「塾」は、その「手段」を効率良く定着させること、が「存在意義」かもしれない。
「でも、成績を上げて、志望校に合格して、どうするのか?」
「合格してから、考える。」
そんな答えもあるだろう。
無論、ボクはその答えを否定するつもりはない。
ボクは「志望校」の話をするときに、よく「恋愛」に例える。
「なぁ、Aちゃん。
よく
『B君、かっこええ! 彼氏になってくれんかなぁ〜。』
って言ってるじゃん。
もし、B君に告(こく)ってさ、OKになって、付き合うようになったら、どうしたいん?」
「えぇ〜っ!(顔、真っ赤)(笑)
・・・買い物に行ったりしたい。」
「一緒に買い物行くくらいなら、
『ちょっと、買い物に付き合って』
って言えば、付き合ってくれるんじゃない?
特に、B君の得意分野だったらさ。
B君テニス部のエースなんだから、
『テニスラケット買うから、選んでくれないかな?』
って頼んでみたら?」
「ええっ! そんなん出来んし。
断られるに決まっとるが!」
「なんで?
聞いてみたことあるん?」
「そりゃぁ〜、ないけどさぁ〜。」
「じゃあ、なんで断られるって、決めるんよ。
まだ、何にもしてないのにさ。」
「まぁ、そう言われれば、そうじゃけど・・・。」
「なっ!
今日、B君に、『オハヨ』って言ったり、話しかけたりした?」
「え〜、してない。
できんよぉ〜!」
「なんで?
好きなんじゃろ?(笑)
そんな『距離』が全然縮まってないのに、告白したって、失敗するって。
まぁ、B君がAちゃんのことが、はじめから好きなんなら成功するかもしれんけどさ。」
「まぁ、それはなかろう。(笑)」
「ははは、(笑)
じゃったらさ、自分からちょっとずつ近づいていかんと!(笑)
例えばね、Aちゃんが街を歩いていて、急に、ある男の子が近づいてきて、
『Aさん! ボクと付き合ってくださいっ!』
って告白されたとしてさ、そいつと付き合う?」
「ありえない。」
「顔が福山○治さんにすっごく似てても?」
「ははは。(笑)
う〜ん、顔はOKだとしても、やっぱり、怖い人だったり、趣味が合わんかったりしても困るから、
いきなりは付き合わんかな?」
「じゃろ? なんで?」
「そんな、初めて会って、その人のこと何にも知らんのに。・・・あ!」
「分かった?
そうなんよ。
まぁ、さっきのは極端な話にしてもね。(笑)
Aちゃんは、似たようなことをしようとしてる訳じゃろ。
いつも、B君のことチラチラ横目で見るだけでさ、(笑)
Aちゃんのこと、B君にわかってもらおうと努力もあまりせずにね、
『結果』だけ欲しいって言っても、それは、反対の立場だったら、自分だって『イヤ!』って言ってるんじゃない。」
「あぁあ、そっか・・・。」
「な、全部一緒なんよ。
勉強も。
行きたい高校があって、『ここがボーダーです』って分かってるんよな?
じゃあさ、そこに近づくために努力をせんといけんって。
努力もせずにさ、『結果』だけ欲しいなんて、虫がいい話だって思えるようになったじゃろ?」
「・・・。うん、なんとなくセンセが言いたいことは、分かった。
私はまだまだ努力が足らないってことじゃろ。色々な意味で。」
「そうそう、じゃけどな、努力できるときが、一番楽しいんよ!」
「そんなもんなんかな・・・。まぁ、頑張るわ! B君のことも。
で、英語教えてくれるん?」
「ははは(笑)。ええよ。なに」
「あんな、不定詞のな・・・。」
こんな感じで、終わった後は、少しだけその子の背負っているものが、軽くなっているようだ。
モヤモヤしていた不安が、「努力不足=まだ頑張れる」というキーワードに変換されて、前向きになるという方針が立つ。
だから、笑顔で帰って行ける。
もちろん、世間には、色々な考えがあって、それぞれのポリシーの元に「塾」を経営されているのだと思う。
「ボク」は「塾」を「知識を切り売りするだけのところ」にはしたくない。
ボクらが売っているのは、「知識」じゃない。
「知識」は「手段」だ。
ボクが生徒たちに伝えたいのは、「目標を描く力」だ。
ちょっとカッコいい表現をするなら、
「夢を売っていきたい」
それも
「夢=成功=金持ち」
というような、単一的な考え方でなく、生徒たちには、
「その人の幸せ」をベースに考えた「夢」を描いてもらいたいと思う。
そのためには、ボクが「夢」を追い続けていなければならない。
まだここには書かないけど、壮大な夢だ。
その第一歩として、今日もボクは笑顔でいる。
笑顔は「太陽」だ。
太陽の光と、「愛」という「水」を与え続けれれば、
きっと、子どもたちの心の中にある「夢」という種は芽を出す。
早咲きの子もいれば、遅咲きの子もいるだろう。
でも、ボクに出来ることは、それを与え続けることだけだ。
そして、それがボクの「幸せ」だ。
いじめられて、自殺を考えている子でも良い。
引きこもっている子でも大歓迎だ。
世の中が嫌になっているなら、なんで嫌になったのか聞かせてよ。
独りで悩んでないで、ボク等と一緒に話そうよ。
ね。
(余談ですが、
Aちゃんと、B君、お互い違う大学に進学したそうですが、
楽しくお付き合いをしているそうです。
わからないものですね!)(笑)
ケロケロ
子ども達の解いたノート
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